夫婦として生活していく内に、色んな嫌なことが沢山あって離婚したいって思うことって誰でもあると思います。
私も離婚経験者の一人ではありますが、離婚は相当辛い作業です。
子供が居たら子供の親権は誰が持つのか、財産があればその財産分与についてどうするのか、預貯金は簡単に半分にすることが出来ますが“物”は売って現金化するか、どちらかが貰うのか…。そんなことを話し合うのは結構苦痛なものです。
何も要らないからこの人と別れたい!と思っているあなた、冷静になってくださいね。
離婚しようと思うには皆それなりの理由があるからだと思います。でも、その離婚は「今」する必要はありますか?
例えば、子供がいるのに離婚しようとしている人、私の周りにも沢山います。
「子供のためにも離婚した方がいい」
「子供も離婚してほしいと言っている」
そんな言葉を私は耳にする機会がしばしばあります。
それが理由なら、あなたの人生を子供に委ねることにはなりませんか?
子供は子供の人生を歩み、親は親の人生を歩みます。当たり前のことのようでも、意外に理解できていない人をよく見かけます。
子供を理由にあなたは伴侶を失うことを選ぼうとしている。そして、離婚が成立してしまって幸せになれれば良いかもしれませんが、なかなかそれも難しい現実になると思います。
そんな時に「あの時もう少し我慢していたら・・・」と後悔したってもう遅いんです。
私は女なのでそういう話をする人は女性なのですが、子供はいつだってお父さんよりお母さんの見方をするものだと私は思います。
いつも自分のご飯を作ってくれたり、掃除や洗濯をしてくれたり、学校での様々な出来事の話をするのはお父さんよりもお母さんの方が多いからです。
お母さんが離婚したそうな雰囲気を持っていれば子供は自然に「離婚してほしい」と言うようになると思います。
でも、実際の子供の気持ちがそうなのかどうかは別問題。子供は常に親の顔色を見ているものです。
過去の私もそうでした。
母と父は私が中学3年の時に離婚しました。
私は離婚してほしいなんて言葉は一度も言いませんでしたが、兄が「別れろ」と言い、親戚も母に離婚を勧め、母は離婚に向けて突き進みました。
私はとっても傷つきました。母や兄にとっては父はその時必要なかったのかもしれません。でも、私は父が家から居なくなることはとても寂しくてたまりませんでした。
父は離婚後半年位で亡くなりました。
孤独死です。
自暴自棄になり、肝臓を悪くしているのにも関わらずお酒を毎日大量に飲んでいたようです。
母は離婚する頃からフルタイムで働き、私を育て大学まで出してくれました。
勿論、私が18歳になるまでは母子家庭の手当ても出ます。
医療費もかかりませんでした。
住む家は既にローンの支払いは終えていたため、年に1度の固定資産税のみが住居費だったので、その点では恵まれていたかもしれません。
離婚成立後、私の母は母として生き、女の顔は少しも出したことはありませんでした。
働けている間はそれで良かったかもしれません。
しかし、人間は平等に年を取ります。定年を迎え、年金暮らしになった時、母は最低限の年金しか貰うことができません。
あの時、兄の言葉や周囲の意見を聞き母は離婚をしたのですが、離婚ではなく別居という形でもよかったのではないかと私は思います。
離婚したから父の年金は貰うことはできません。母は自分の預貯金を切り崩しながら生活しています。
私の両親の話を読んで皆さんはどう思いますか?
働けている、元気な時には、今の伴侶は要らないと思うかもしれません。
でも、働くことが出来なくなった未来を想像してみた時、本当に今離婚して後悔しませんか?
私の父のように離婚後すぐに亡くなるということは稀かもしれませんが可能性はゼロでもないわけです。
今、離婚するべきかどうか。
もう一度立ち止まって、子供のことは抜きにして、考えてみてください。
あなたは一人で生きていく覚悟はできていますか?
子供は親元から巣立つ日がいつか訪れます。
そんな時、あなたは笑って暮らせる自信はありますか?
こんな私で良かったらいつでも相談に乗りますよ。
気軽に問合せからメールをください。