私が選ぶ浜田省吾さんの楽曲Best11♪―10位
1980年10月21日に発売されたアルバム『HOME BOUND』の3曲目に収録されている『丘の上の愛』です。
価格:1,328円 |
70年代に発売してきたアルバムは5枚ある。けれどもそれら全てを「廃盤にしたい」と言っていたこともある浜田省吾。
”HOME BOUND”とは造語。
「ロック・アルバムを作りたい、自分のホームグラウンドに戻りたい」ということから造った言葉。
「ある意味、本当のデビュー・アルバム」とも表現しているこのアルバム。
全曲が水谷公生さんのアレンジというのも私の好きな理由かもしれない。
話を戻して『丘の上の愛』を初めて聴いたのは高校2年生の時。
この曲はピアノの演奏がとても印象的なバラード曲。
後に知るのですが、このピアノ奏者はニッキー・ホプキンス。
彼は1960年代から70年代にかけてのイギリス、アメリカにおけるポピュラー・ミュージックのセッションに多数参加し、ロック史上における重要なセッション・ミュージシャンの一人として見なされている。
(Wikipediaより)
彼が何気なく即興演奏したイントロがそのまま採用されたという話だけれど、そのイントロと間奏のピアノ演奏がとても素晴らしく、大学生の頃には耳コピして譜面に起こし、ピアノでよく弾いていた。
題名にも出てくる”丘の上”という言葉。
この曲は「ロスに行かなかったら書けなかった詩」であるという内容のコメントを浜田省吾さん本人がしている。
ロサンゼルスの丘の上に立ち並ぶ高級住宅を見て書かれた詩なのだそうで、丘の上には裕福な人たちが住んでいるという概念が大前提となっている。
この歌に出てくる女性は“貧しさの中でこわれてきえる愛の生活は嫌”だと、“丘の上に住む誰か“との生活を始めてしまう。
そんな彼女へ問いかけるサビ部分。
愛が買えるなら その涙の理由を教えて
愛が買えるなら ため息の理由を聞かせて
いつわらずに
この曲に出逢った頃、私にも“彼氏”がいた。
「19歳で結婚したい!」なんて夢見ていた16歳の私。
当時の彼氏との将来を考えさせてくれたこの曲。
それから月日が流れて1度目の結婚をし、その頃に聴いた時に感じたこと。
離婚をし、再婚をした今聴いて思うこと。
その時々で詩の内容が私に訴えかけるものは違うけれど、共通していることはメロディーの良さ。
後に『Sand Castle』にも収録されるこの曲ですが、是非とも『Home Bound』のオリジナルバージョンの方を聞いて欲しい。
『Sand Castle』のバージョンもストリングスの重厚感があって良いですが、私はピアノの方が好き。